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雑記

リミッターが切れても歩き続ける人

少し前、見知っている男性(90代)が夜に出歩き転んで倒れているところを通りかかった人が見つけました。見つけた人はたまたま男性のことを知っていたようで、家に連絡して男性は大した怪我もなく事なきを得ました。

それにしても、かなりの距離を歩いていて途中、踏み切りも渡っていました。田舎で電車の本数も少ないですが、もし電車にひかれていたら大変なことになっていました。

男性は認知症で家族の知らない間に家を出て極寒の夜道を歩いていたのです。多分、初めてのことだと思います。

男性がどのような格好をしていたか分かりませんが、真冬の夜道なんて普通だったら、とても歩く気になんてなりません。男性は寒さも感じなかったのでしょう・・。

時折 市町村の防災スピーカーで行方不明者の情報提供を求める放送が流れることがあります。たいがい行方不明者は高齢者です。おそらく認知症なのだろうと思います。

その後、行方不明者が見つかると「無事に保護されました」と「発見されました」という2つの言い方があるのは多くの人が知っていることだと思います。
「無事に保護されました」は生命がある状態で見つかり、「発見されました」は生命がない状態で見つかったということです。

男性は転倒しているところを見つけてもらい、無事、保護されました。転倒したのが幸いだったかもしれません。そうでなければ、どこまで歩き続けていたのやら・・。リミッターが切れても、歩き続けて、歩き続けて・・。

認知症になると自分の限界を超えてしまう。いい意味ではなく・・。

男性が事なきを得てよかった、と思いつつ、正直、認知症の大変さも感じて暗い気持ちにもなったのでした・・。

読んで下さりありがとうございます。