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人生、何があるか分からない

もうすぐ七夕です。パート先のデイサービスで利用者の方々にそれぞれ願い事を考えてもらいました。

その際、今まで一度も結婚したことのない90歳の女性Oさんが「今さら嫁にいけますように、なんてわけにもいかないしね」と冗談で言いました。

他の方々は「いいじゃない!」「この人はお金持ってると思うと誰かくるかもよ」など、やんややんや言いましたが、結局のところOさんは”元気で楽しく過ごせますように”と無難な願い事にしたのでした。

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90歳女性の願い事が”嫁にいけますように”なんてファンキーでいいと思ったのですが。

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ところで私が20代の頃、書店で働いていたことがあります。その時、たまに来るお客さんで正確な年齢は忘れてしまいましたが70歳くらいの独身女性がいました。この女性は書店の奥さんと知り合いのようで来ると会話をしていました。

小綺麗で年齢よりも若く見える方で、顔のシミを消すためにリンゴジュース(だったと思う)を何年も飲み続け、実際にシミを消した、という話をしたりしてました。

確かに女性は色白で、見た目にすごく気を使っているようでした。

そんな女性が、ある日、やって来て奥さんに「この歳でやっと嫁に行きました!」と嬉しそうに報告したのでした。

傍でそれを聞いていた私と同僚の女の子はびっくり!そんなことあるの?と当時思いました。今では驚くようなことではないかもしれませんが。(いえ、今でも身近でそんなことがあったら正直びっくりしますね)

女性は、「あの両親の子だったら間違いないね、と言われ両親のお陰だと感謝している(両親はすでに他界していたはず)」というようなことや、相手は女性よりも年上のようで「できるだけ長生きしてもらうのが自分の役目だと思っている」というようなことを話していました。

具体的ないきさつは分かりませんでしたが、「人生、何があるか分からないな・・」と20代の私はしみじみと思ったのでした。

同僚の女の子は引いていましたが、孤独で暗かった私にとっては少しだけ夢を感じさせる出来事でした。

読んで下さりありがとうございます。

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