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思い出

人形と魂

今日は、ひな祭りですね。別にこの歳になって、おひな様を飾るわけでも何するわけでもないのですが・・。せっかくなので道明寺だけ買いました。

私が子供の頃、2月中旬になると人形を出して飾りました。飾るのは祖父の役割でした。
人形のほとんどは雛人形ではなく、1体ずつガラスケースに入れられた30㎝くらいの大きさの日本人形でした。藤娘とかそんな感じので、華やかなきれいな着物を着ていました。全部で30体前後あったのではないでしょうか・・。おひな様とおだいり様のセットも2、3ありました。
人形は3段にして飾りました。一番上におひな様とおだいり様のセット。その下2段にズラーッと日本人形が並べられました。子供の私にとって心躍る光景でした。

私は飾られたたくさんの人形を毎日飽きずに眺めました。そして人形の側で眠りました・・。

・・今ではちょっと考えられないですね。たくさんの日本人形の側で眠るとか・・。子供の頃は何とも思わなかったのですが、いつからか人形に怖さを感じるようになりました。ぬいぐるみ等はいいのですがリアルな人型の人形となると苦手です・・。でも数の問題かもしれません。

日本人形でもフランス人形でも1体ぐらいだったらいいのですが、ズラーッとたくさんの人形が並んでいる光景を想像するとホラーな感じがしてしまうのです・・。お菊人形とか1体でもホラーですが・・。
すみません・・。これは趣味の問題ですね。人形を収集している方もいると思います。

でも、なぜ人形に怖さを感じるのでしょうか・・。人形は魂の入れ物、と表現している人がいました。
やっぱり魂が宿っているように感じるからですかね・・。それも生々しい魂・・。

たくさんの日本人形は今でも物置にあります。もう何十年も出していません。でも、やはり捨てることはできません。いずれは人形供養でしょうか・・。持っていくのが大変ですが・・。

しかし、なぜ家にたくさんの日本人形があるかというと、おそらく私と一つ下の妹のために親類縁者が贈ってくれたのではないかと思います。こんな落ちぶれた家にもそんな賑やかしい時代があったんですね・・。

なんだか感慨深いような、さみしいような気持ちで道明寺とお茶で一服しました。

2種類の道明寺
桜の葉を巻いたものと桜の花の塩漬けがのっているもの

読んで下さりありがとうございます。