80歳前後の頃から老母は一気に年を取りました。背中や腰が曲がり体調不良を訴えることもしばしば。
救急外来を受診することも、よくありました。でも病院で検査しても大きな異常はなく、たいがい「年のせい」という感じでした。
もしくは精神的なものもあったかもしれません。診察を終えた老母は安心するのか、体調不良は解消して、けろっとしていましたから。
でも根本的な体調不良の原因は老化による体の変化だと思います。その違和感を受け入れられない老母は神経症的になり、もがいていたのでしょう・・。ずい分、あちこちの病院に行きました。
そんな老母に私もストレスを感じていましたね・・。しかし、時が経ち老母も自分の状況に慣れてきたのか落ち着いてきました。
80歳前後で一気に年を取りましたが、80代半ばの今は平坦に推移している感じです。そして一時は食も細くなりましたが、今は逆に食に対して意欲的です。
つい最近、私がキムチを食べていたら「少し食べさせて」と言いました。老母は辛いものが苦手でこれまで全く食べようとしませんでした。
それが急に食べたくなったのです。人が食べているのを見たら美味しそうに見えたのでしょうか?
少しだけお皿に盛ってあげると老母は恐る恐る口に入れ「辛いけど美味しい」と言い食べるようになりました。
そして、これもつい最近のこと。老母はお酒に興味がなく今まで一滴も飲んだことがありませんでした。それが私が去年の初夏に漬けた梅酒を飲んでいたら「飲んでみたい」と言い出しました。
しかし梅酒に関しては老母は逆流性食道炎があるので、一応、医者に確認してからにすることにしました。
それにしても今まで苦手だったり関心のなかった食べ物や飲み物に急に興味を持ちだした老母。まあ、家に引きこもりがちの老母にとって一番の楽しみといえば飲食することなのかもしれません。
でも長い間、介護老人施設で働いてきましたが食は大事だなと実感しています。食べられるうちは、まだまだ大丈夫。当たり前ですが食べられなくなってしまうと、どんどん体力も落ちていき弱っていきます・・。
老母の食に対する意欲を見ていると、まだまだ当面は大丈夫そうだな、と思います。
読んで下さりありがとうございます。