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思い出

さすらいの猫(2)

どこからかやって来る男たちがいます。と言っても猫の話です。

去勢をしていないためメス猫を追いかけ、いつの間にか見知らぬ土地へ来てしまったオス猫たち。ウチにもたまにやって来ることがあります。その中の1匹に大きな長毛のサバ猫がいました。

いつやって来たのか、はっきりとは覚えていません。5、6年くらい前でしょうか?
人懐こくて穏やかな猫でした。人が近寄っても逃げないどころか、自ら近寄ってきて人の足に頭をこすりつけてきたりしました。元々は飼い猫だったのでは・・と思います。人に対する警戒心はまったくありませんでした。頭を撫でてあげるとかわいい声で「ニャー」と鳴きました。

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ウチではギンタと呼んでいました。ギンタのギンは銀色の銀です。グレーの毛が銀色を思わせたからです。かっこいい、たてがみがありました。
もともとはフワフワな毛並みだったと思いますが、野良猫生活のため毛はバサバサでした。きれいに洗ってあげたら、さぞ見違えるような美猫になるんだろうな・・と思いました。

家が密集する街中では野良猫は迷惑な存在だったりします。安易な餌やりが問題になることもよくあります。しかし私の住んでいる所は、すっごく田舎です。家と家の間は離れていて、間には竹林や畑や雑木林があります。野良猫というか、猫がうろうろしていても誰も気にしません。
ウチも含め納屋がある家が多く、野良猫が納屋をねぐらにしていたりします。野良猫にエサをあげる家も何軒かあります。ウチも来るとあげたりします。でも特に誰も問題にしません。(猫による実害がないからですが・・。ちなみに今、ウチの周辺で問題になっているのはイノシシです。あとアナグマ、アカゲザル。)
野良猫にとってはいい所だと思います。

ギンタはたまに勝手口にやって来ました。そしてエサを食べ終えると、たいがい長居はせずどこかに行きました。
ある夏の日、「ニャー」というギンタの鳴き声。久しぶりでした。勝手口の戸を開けると・・しかし見知らぬ猫がいました。
えーこの猫は?ギンタ?戸惑っていると猫は私の顔を見て、また「ニャー」と鳴きました。
ギンタでした。夏毛になったのでしょう。全体的にスッキリしたのと顔周りのフサフサのたてがみがなくなっていました。印象が変わり別の猫に見えたのでした。

猫同士、ケンカすることもあったでしょうが、ギンタは人に対して大人しくて平和的な猫でした。
今はもう来ることはありません。ギンタを見たのは一昨日の秋が最後でした・・。

いなくなった猫たちのことを思い出すと懐かしさとともに寂しい気持ちになりますね・・。

ギンタです

読んで下さりありがとうございます。

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