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91歳と75歳~希望は現実の中にある

最近、あるテレビ番組で私が住んでいる地域が取り上げられていました。その番組の中で91歳のおばあさんが一人で畑仕事中に取材を受けていたのですが、まあ元気なのに驚きました。

畑は自宅から離れていて日々、バイクに乗って通っているのです。バイクに乗っている姿も映されていましたがカッコいいじゃないですか。

パート先のデイサービスでも、この番組が好きで見ている利用者の方が多く、ちょっと話題になっていました。中には、このおばあさんをご存じの方もいました。

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話は変わり関心を寄せている人も多いのではないかなと思っている映画「PLAN75」。

近くに映画館もなく観に行くつもりもないのですが、昨日YouTubeで「PLAN75」を取り上げている動画を見ました。

木々の間から日差しが差し込む公園の映像に静かなピアノ曲が流れ、字幕であらすじが語られていきます。

75歳以上の高齢者が自ら生死を選べる制度、通称「PLAN75」が施行された世界。夫と死別して一人暮らしの主人公78歳のミチはつつましやかに生活していました。

しかし仕事を失い住む場所も失いそうになりPLAN75を検討し始めます・・。

一方で制度に関連する業務に携わる幾人かの登場人物たちは、徐々にこの制度に疑問を持つようになり気持ちが揺らいでいきます。

最後・・希望はあったと思う。でも超高齢化社会の日本では絵空事ではないような怖さを感じました。

それにしても、この方の描写力が素晴らしくて映画を観ていないのにを観たような気分になりましたね。

ところで私が感じた違和感について考えてみました。

私も安楽死を選べたらいいのにな・・と思うことはあります。

でも、それはガンの終末期などで取り除くことのできない苦痛にあえぐ状態になった時とか認知症になり何も分からなくなり日常生活を営めなくなった時とかの身体的なことに関する場合です。

この映画で死を選択するのは身体的には、まだまだ元気なのに貧困や孤独など環境の要因によってです。

切迫した弱者の環境をどうにかしてあげるのを放棄して国家が死を迫っているような気がしました。体の病気はどうしようもないけれど環境を変えるのは可能だと思うのです。

現代版の姥捨て山でしょうか。老人になることの辛さや悲しみを感じていろいろ考えてしまいました。

でも、ふと、心に日が差すように浮かんできたのは冒頭に記した91歳のおばあさんの姿。今日もバイクに乗り畑に繰り出しているのでしょうか。

希望は現実の中にあると思いました。

読んで下さりありがとうございます。